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電車に乗って渋谷にでもいくかー、と思ったら月に着いた。



『【映】アムリア』という小説です。

メディアワークス文庫です。

すごいです。

冒頭の言葉どおりです。ひょっとしたら行き着いちゃった場所は、人によっては月どころではなく冥王星あたりまでぶっ飛んじゃうかもしれません。

青春小説ですよ。

ええ、そう本の装丁とかあらすじとか、そこから感じ取れることを信じて読み進めればいいんですよ。

月に着きますから。

ぐわんぐわんしてきますから。

大丈夫、麻薬じゃないよ?

本当だよ。

とにかく面白かったです。とくに後半はすごかったです。

うんうん、よかったよかった。

で、以下はネタバレです。

ネタバレというか本の内容ではなく構成についての考察です。

絶対に、本書を読む前には読まないでください。

読むなよ。

読むなったら。

読んじゃらめえええええ!

……ふう。

ではどうぞ。






人を安心させておいて、背後からズドンという手法は、こういうふうにやるんだなというお手本のような作品でした。

いや、もちろんこういう構成はやりつくされているんでしょうけど・・・・・・・

まず、山場をつくる。

そこでそれまで問題提起してきた問題を解決。

めでたしめでたし、エピローグ的なものもいれたしページ数も少ないしこのまま終わるのだろう。

そこにすかさず、背後からズドン。

ページ数なんだな、重要なのは。

残りのページ数。これはもう、このまま終わるだろうというページ数と、エピローグ的な描写。

そこにきて最後のどんでん返し。

ぐわんぐわん、きますね。

ただ、この構成の欠点は、物語が一冊で終わるということでしょうか。

最後にどんでん返しで終わり、余韻もなにもあったものではないので、その物語の続きが書けないといいますか・・・・・・

でもインパクトはすごいなー。

思わずやってみたくなるなー。

そんな力量はないけど。

そんなことしたらただのパクリだけれど。

いやー、勉強になりました。
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